年齢と共に転職は難しくなりますが、実際、転職には年齢によるリミットはあるのでしょうか?
今回は転職が上手くいくのは何歳までなのか、また転職の年齢限界説について調べてみました。
転職で成功した人の平均年齢は何歳?
ある大手の転職エージェントが2016年に実施したアンケートによると、転職に成功した人の平均年齢は32.3歳(男性:32.9歳、女性:29.7歳)だったそうです。
一方で、40歳以上が35〜39歳よりも転職に成功しているという結果も出ています。転職は若手に有利ですが、35歳や40歳を過ぎても転職を諦める必要はなさそうです。
転職の理由と転職の現状
転職理由では、やりたい仕事が他にある、スキルのための勉強、休日が少ないなど待遇への不満などが多いようです。なかには、リストラや会社の倒産などで、余儀なく転職という場合もあります。
中途採用については、35歳、または40歳までと限定している会社もありますが、終身雇用制が崩れた今日では、転職はかなり増えてきています。
20代の労働人口が減少しているため、スキルや経験の豊富な30代や40代を中途採用の対象として見ている企業が多くなっています。
とはいっても、年齢が高くなるにつれ転職のハードルはまだ高いことも事実です。その理由として、年齢が高い人は、新しいことを覚えるのが遅い、これまでの自分の経験に固執しがちである、給与が高いなどが考えられます。
年齢の転職限界説はどれがホント?
28歳、35歳など、年齢による転職のリミットについての話を聞いたことがありませんか?ここでは、それぞれの年齢限界説について、どこまで本当なのかを考えていきます。
28歳転職限界説
30歳以上の人には、一般的には即戦力が求められるため、28歳までに職があれば、2~3年で仕事を覚えて、経験が積めるという理由です。
20代は自分にどんな専門性があるかを模索する時期であり、30代は自分のスキルが確立され、仕事に活かす時期と考えられます。
すなわち、自分に合う専門を探すために20代のうちに転職することはひとつの選択肢といえるでしょう。
32歳転職限界説
32歳という年齢は、管理職でない人が転職する場合のリミットと考えられています。
転職先の会社で、上司より自分の方が年上にならない年齢の限界ということです。
上司が年下、部下が年上ではお互いに居心地が悪そうですね。
しかし、このようなことを気にしない会社が今では増えてきています。
人口構成が変わってきているため、こういった状況は珍しいことではありません。
むしろ、上下関係ではなく、個人のスキルの違いが重要視されるわけです。
35歳転職限界説
この説が最もよく聞かれますが、その理由には、35歳を過ぎると、新しいことへ適応する力が衰えてくるといわれることがあります。
新卒や第二新卒なら、これからの成長が期待されますが、35歳を過ぎると、これまでの経験の実績が問われます。
しかし、今日では転職成功者の25%以上は35歳以上、4人に1人が35歳以上ということです。
35歳以上でも、特別なスキルや豊富な経験がある人材に対するニーズが確実に増えてきています。
20代の労働人口の減少により、30代や40代を積極的に採用しないと、人が集まらないという企業側の事情もあります。
このように、人材に対するニーズと年齢構造が変化していることから、35歳限界説は、現代には当てはまらない説といえるでしょう。
年齢よりもどんなスキルがあるかが重要
これまでは、年齢が採用のものさしの一つになっていましたが、人口構成が変化していく中で、年齢よりもスキルが注目されています。
専門的な知識や技術のある人には、転職のタイムリミットはないといえるでしょう。
いざというとき転職に成功するには、20代のうちから自分のスキルについて熟考しておくことが必要です。